契約を途中解約したい…多額の違約金が発生することもあるので注意!
訪問マッサージは、起業コストが小さいため人気のある業種ですが、一方で顧客を得ることには大変な苦労を伴います。このような苦労を軽減する方法として、フランチャイズを利用するのも手段です。
しかし、フランチャイズは契約を解約する時には違約金が発生するようなこともあるので、しっかりと確認しておく必要があります。
もくじ
訪問マッサージという職業のメリット
マッサージといえばお店に行って施術してもらうというスタイルのほか、昔から自宅にやってきて施術を行う訪問マッサージがよく行われています。これは現在でもよく見られるスタイルで、利用者としては好きなタイミングで施術を行ってくれますし、外出する必要がなく忙しい人にも向いています。
また経営を行う側についてもメリットがあるものです。訪問マッサージではお店を持つ必要がありませんから、開業したりお店を維持するといったコストは発生しません。この点でお店を持つよりはリスクの少ないものといえます。固定客が付けば、安定した収入を得ることができるものです。このようなことなら人気がある職業となっています。
お店を持つにしても質素なものでも良く、自宅で行うことも可能です。このため訪問マッサージをしつつ自宅でも行うという人も多くいます。いずれにしても、比較的時間が自由であるというメリットがあり、また経営し続けるために必要なランニングコストも小さいといったことが、独立開業で訪問マッサージを選ぶ人気の理由といえます。
成功するまで時間がかかるデメリット
さまざまな業種や商売、事業においては、すぐに成功することはなく、成功させるためには一定の時間がかかるものです。訪問マッサージの場合には、成功するための難易度は他の業種ではやや高めになります。
そもそも自宅などにマッサージ師を招き入れてマッサージを行ってもらうことになりますが、やはり見ず知らずの人を安易に自宅に入れるというのは、あまり良いこととは言えません。このため利用者そのものが限定されますし、さらに継続的に依頼を受けるためには一定の信頼も必要です。
独立開業したばかりであれば、これら利用者の開拓をしなければならないし、信用力も築いていく必要があります。やはり一定の時間がかかるのは、どの業種でも同様ですが、訪問マッサージではそれがより強く出るものです。
このような事から多くの場合にはどこかのお店に勤めながら技術を習得し、また利用客を獲得するといったことをしてから独立するというパターンもありますが、そのような努力をしても上手くいかないケースもあります。この点で技術な知名度を得る方法にフランチャイズ制度を利用するのも手段です。
フランチャイズを利用するメリット
フランチャイズといえばコンビニエンスストアといったものが有名ですが、それ以外にもファストフード店や飲食店、運送業などがあります。また、近年増えているのは訪問マッサージなどのような無店舗で行う業種もあるなど、あらゆる分野で存在しているものです。
フランチャイズの仕組みとしては本部と呼ばれる会社からブランド力とノウハウを提供してもらい、その見返りにロイヤリティを支払うといったものです。これは基本的な仕組みで、実際には会社によって大きく異なります。
例えば、ロイヤリティに関しても月額固定というケースもあれば出来高払いというのも見られるものです。ロイヤリティのような直接的な手数料ではなく、システム利用料の名目になっていることもあります。
いずれにしても、メリットとして強調されるのはやはりブランド力による集客力で、さらに経営に必要なノウハウを得られるということです。この点は特に独立開業した直後には大きく欠けているもので、それをフランチャイズによって補うことができ、成功する可能性を押し上げることが可能です。
フランチャイズのデメリットもある
フランチャイズというのは必ずしも良いことばかりではなく、デメリットとなる要素もいくつもあり、それを理解した上で利用することが失敗しないためにも大切なことです。特にデメリットとして挙げられるのは厳しい規約やロイヤリティの問題です。
規約としては、ブランドを傷つけないようにすることや仕事の内容に関しての決まりなどで、このあたりが自由に経営が出来ない制約となる可能性があります。またロイヤリティも月額固定であれば、それだけの売上があってもなくても発生することになるため利益が小さくなる要因になりますし、また出来高払いであってもその割合が高いとやはり利益が小さくなるものです。
このようなデメリットを回避するためには、契約を結ぶ前にその内容をよく精査することで、安易にサインをしてしまえばせっかくフランチャイズで独立開業をしても、投じた金額を回収することも困難になる可能性があります。それに特に注意しなければならないのが解約の項目で、場合によっては中途解約では違約金が発生することもあるものです。
契約解除の違約金が設定される理由
フランチャイズの契約解除をする時に違約金が設定されることがありますが、これは短期間で止められると本部としては赤字となるために設けられているものです。また、ある程度続けてもらわなければ十分な成果が出ないということも関係しています。このため最低契約期間というものが設けられ、その範囲内で止めるといった場合に契約違反となり発生するものです。
これらはそれぞれの会社によって設定が異なるもので、大抵の場合には説明を受けます。違約金が発生する期間も様々で、そもそも設定していないケースもあれば、契約満了まで有効なケース、1年程度というケースもあります。
それに注意しなければならないのが契約終了後の扱いで、競業してはならないことや商標権を侵害してはならないというパターンもあります。競業に関しては、同じ業種を一定期間同じエリアで行ってはならないといったものや、使用していた商標権と似たものを使うことで、これらを違反すれば支払いを求められることになるものです。いずれにしても契約をする時にはその内容を確認する必要があります。
儲からなくても違約金は有効である
フランチャイズで開業するリスクのひとつが、儲からなくても定められたロイヤリティを支払わなければならないということです。また、儲からないことを理由に解約を申し出てもやはり違約金を支払わなければなりません。ただ実際のところは、本部との交渉次第なところもあり、その交渉によっては違約金が発生してもその金額を減免してもらうことは可能です。
これはフランチャイズというビジネスモデルでは、本部はロイヤリティを得ることが目的であり違約金を得ることが目的ではないからです。このため優良な本部では、可能な限り支援をしてくれますし、足りないノウハウに関しても研修を行うなどして対処してくれます。それに事前に市場調査を行って売上予測を出したり、人材が足りない場所への紹介といった支援を受けることができるケースもあるものです。
しかし、やはり途中で止めるという場合には違約金が発生することがあるため、これらは契約を結ぶ前にしっかりと確認をしておく必要があるもので、これは訪問マッサージだけに限った話ではありません。
フランチャイズにはメリットとデメリットがあるもので、これは訪問マッサージでも同様です。フランチャイズを利用する時には、メリットばかりを見るのではなく、デメリットとなるものをしっかりと確認しておく事が成功するためには必要不可欠なことと言えます。